2012年8月30日木曜日

夏休みはじまりました




また実習にいく
先週の火曜日ぐらいから5日間、資格(学芸員)の実習に行ってきました。

内容は
・ワークショップのお手伝い・解説
・展示資料の展示替え、扱いについての講習・実習
・土器をくっつける作業
・資料の整理
・資料のクリーニング
・収蔵庫の掃除
・写真講習
 


最初実習先が決まったとき歴史や考古、民俗(地元の風習とか)を扱っている所だったので専門外中の専門外じゃん!と思っていたのですが、実はわたくし、幼少時代の茶道や習字をやっていたので割とすんなりといけました、やっていて良かったです。
土器や巻物(江戸時代の)とか、本当にいろいろなモノホンを触りました。おかげで実習中は手がカッサカサでした。

実習先に「写真技師」さんという方がいらっしゃってそのお話が非常にためになりました。
写真技師というのは図録のみならず資料の写真撮影を行う技師で、国立の施設とごくわずかな博物館・美術館にいて、昔はどこの館にもひとりはいたそうですが財政上・カメラ性能の向上などの理由で現在図録や資料の撮影は学芸員さんが行っているそうです。

現在撮影はほぼデジタル(中判や大判、mamiyaのカメラでした)ですが、まれに考古学などではフィルム(4×5)や精密な掛け軸などでは8×10を使うこともあるそうです。比率としては8:2ぐらい
フィルム自体も高価で生産が終わってしまったものもあるので、それは無くなったらおしまい。



デジタルにして良かったこと
・赤外線撮影ができるようになった
・コストカット
・フィルム交換の手間がない
・夜間撮影が可能

良くなかったこと

・たいして明るくなくても「映っちゃう」ということ
・いくらでも加工ができる
・「あおり」ができない

写真技師の仕事は「後世に残すべき写真」を撮影することだそうです。
資料や文化財が万が一資料が壊れても写真という媒体で残せれば、後世に伝えることができる。という考えのもと、仕事をしているそうです。

カメラの技術革新やPhotoshopなんかでいくらでも写真を加工することができるような今ですが、あくまでもありのままを撮影するのが写真技師という仕事なので、デジタルで撮影をしてもLightroomで確認をするだけで加工はしないそうです。

それがデジタルの一番よくない点で、加工をしてしまったら本物がどれかわからなくなってしまい、本当の色形が伝わらなくなってしまう。ということがあるからです。



私なんかはいつも加工しまくってるのでこういった方の話を聞けるのはカルチャーショックというか、写真の本来の意味や立ち位置を学ぶ時間になりました。
「ありのまま」を撮影するためにはその物体をよく観察し、どう切り取っていくかということを日夜考えつつ、膨大な資料を撮影していかなければいけない仕事だという事を学びました。
まず中判・大判カメラを見たことが無かったのでそこを見られたのは本当に良かったです。

中判ですがいつかはロクナナを使ってみたいと思っているので、短い時間でしたがワクワクしながら聞いていました。

(博物館の実習といいつつ、コレを見ると写真を学ぶ実習のようになってしまっている感じですが、ちゃんと学んできました・・・)


いつまで経ってもペンタのストロボがでないので


を買おうと思います、九月は撮影が二つもあるのですぐ欲しいのですが今買ったら大変なことになっちゃいます うーん、お金降ってこないかな。

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